腋窩神経ブロックと腋窩部神経ブロックは違う

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歌島 大輔
歌島 大輔
スポーツ整形外科医師(非常勤)景翠会 金沢病院
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

今回は神経ブロック注射について良く行う腋窩部(えきかぶ)の神経ブロック注射について解説いたします。

ちょっと紛らわしいのですが、腋窩神経ブロック注射と腋窩部神経ブロック注射は違う注射です。それぞれでどちらも比較的良く行う注射ですが全然目的が違うと言っていいと思います。

こんにちは、肩を専門とするスポーツ整形外科医の歌島です。
本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

神経ブロック注射とは?

まず神経ブロック注射とは?ということで何のためにどのように注射をするのか?ということを解説いたします。

実際は治療目的と麻酔目的の二種類の目的があります。

治療としての神経ブロック注射

治療としての神経ブロック注射は痛みの原因と思われる神経の近くに局所麻酔薬を注射して、一時的に神経の機能を遮断(ブロック)することで神経を休ませてあげようという治療です。

それに加えて、ステロイド薬を混ぜることで、神経や神経周囲の炎症も抑えて治療効果を高めようとすることも多いです。

手術などのための麻酔としての注射

次に麻酔目的ですが、手術の際に神経支配領域の痛みを感じないようにするために麻酔薬を神経近くに注射する方法です。

腋窩神経ブロックとは?

腋窩神経ブロックとはその名前のまんま、腋窩神経をブロックする注射です。さきほどの目的で言えば、ほとんどが治療目的です。

肩の痛みの原因が腋窩神経障害であるケースが時々あるので、それを疑った場合は多くは四辺形間隙部分に局所麻酔薬とステロイドを注射します。

腋窩部神経ブロックとは?

腋窩部神経ブロックというのは、腋窩神経ブロックとは違い麻酔目的です。そして、腋窩神経をブロックするわけではありません。あくまでも腋窩「部」神経ブロックです。

腋窩部、すなわち腋の下にはたくさんの腕や指にいく末梢神経が走っています。筋皮神経、正中神経、橈骨神経、尺骨神経などです。

これらの神経が腋の下を通って、それぞれ目的の場所へ分かれていきますので、腋窩部に注射をすることでそれら多くの神経支配領域に麻酔をかけられます。

medically accurate illustration of the shoulder anatomy

そのため、肘から先の日帰り手術などでは腋窩部神経ブロックを行って手術を行うことが多いです。

まとめ

今回は腋窩神経ブロックと腋窩部神経ブロックという紛らわしい神経ブロックの違いについて解説いたしました。腋窩部神経ブロックは腋窩神経ですらなく、かつ治療目的ではなく麻酔目的の注射であるということが大きな違いでした。

少しでも参考になりましたら幸いです。

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