肩の手術後の痛みの捉え方と対処法 by専門医

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歌島 大輔
歌島 大輔
スポーツ整形外科医師(非常勤)景翠会 金沢病院
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

今回は肩の手術後の痛みについて解説いたします。

やはり、肩の手術を受けた後に痛みがあると、心配になりますよね。「これは上手くいっているのだろうか?」と。

ある意味、手術で切ったり縫ったり・・・とやっているので痛いのは当たり前で、また、リハビリで頑張って動かなくなった肩を動かそうとしてるわけですから、それも痛いのは当たり前と言えば当たり前なんですが、そこは手術に関する知識や経験があってこそ腑に落ちるものですよね。

知らないから不安が強くなるという部分はあると思います。また、逆に実際に悪いサインの痛みもあるわけですから、やはり術後の痛みに関しては知っておいていただく必要があります。

こんにちは、肩を専門とするスポーツ整形外科医の歌島です。
本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

僕自身、肩の手術に関しては多く執刀してきてまいりました。

手術直後から「痛みがウソのようになくなりました!」と喜んでくださる人もいれば、「いやぁ、昨日の夜は痛すぎて眠れませんでした・・・」と術直後の痛みを苦笑いでお話しされる人、「だんだん痛みがなくなってきて、いつのまにか手術前から比べるとだいぶラクです」と言う人、「まだ痛みが結構あるんですが、大丈夫でしょうか?」と心配される人などなど、手術の痛みはさまざまです。

さまざまではあるんですが、手術でできることはやっているので、時間が経つにつれて、ほとんどの人の痛みは改善します。

そんな経験からも、手術後の痛みをどう説明して、どう対処してもらっているかを解説していきたいと思います。

それではいきましょう!

肩の手術後の痛みを区別して捉え、対処法を考える

肩の手術後の痛みも時期によって捉え方が異なり、対処法も異なります。

手術直後の痛み

まず手術直後の痛みですが、これは手術自体の痛みがあって当然な時期です。

この痛みは・・・根本的には耐えるしかありません。

傷の痛みは時間とともに癒えていくモノですから。

ただ、少しでもその痛みが強い時期の痛みを和らげるために、消炎鎮痛剤を飲んだり、座薬を入れたりということをやります。

また、麻酔科医師が神経ブロック注射を術前、もしくは術後に打ってくれる場合は、その神経ブロック注射の効果が続いているうちは、かなり痛みは楽なはずです。

肩の動かしはじめの痛み

これは術後、動かさないようにしていた肩を動かしはじめたときの痛みです。そこではある程度、肩の関節周りの組織はカタくなったり、癒着しているので、それらがきしんだり、剥がれたりする想定内の痛みです。多少の痛みを我慢しながら動かしていくのがリハビリです。

この痛みは徐々に動きが良くなるにつれて改善していくことが多いので、まずはその経過をみていきます。
その間に痛み止めは必要に応じて使用していきます。

ここで逆に痛いから動かさないで、大事に大事に行き過ぎると痛みが残ったり、時に強まったりすることもあります。それは動かさない、安静がゆえのカタさだったり癒着が原因とすれば、大事にすればするほど、それは悪くなるからですね。

肩のリハビリが進むにつれて増す痛み

肩の場合はリハビリの段階がいくつかあります。

動かし出しても、多くは他動可動域訓練といって、自分の力ではまだあまり動かさないということからはじめて、だんだん自分の力を使って肩を動かしていき、さらに筋力訓練を行っていったりします。

そういったリハビリが進むにつれて、また痛みが増したりすることもよくあります。

それは1つステージが上がった証拠でもあるわけですね。

ただ、それがあまりに強い痛みで、翌日まで残るような痛みであれば、まだ、そのステージは早かったということも考えられますので、痛み具合を目安にリハビリを進めていくことになります。

肩のリハビリが終わっても残る痛み

肩の手術後、一般的には3ヶ月から半年くらいでリハビリは終了します。それは、一般的に手術後のリハビリによって回復が見込める期間がそのくらいと考えられているから、健康保険の適応もそのくらいに制限されるという事情があります。

しかし、実際は状態によっては半年以降も症状や肩のはたらきが良くなることは十分にあり得ます。

ですから、自宅でセルフリハビリといって、ご自身でやっていただくリハビリを続けながら、経過をみていくことは多々あります。

ですので、通院でのリハビリが終了した後に、まだ痛みが残っていても、「それはすなわち、一生残る後遺症である」ということではありません。

諦めずにセルフリハビリを継続していきましょう。

もちろん、状態によっては、その時点が後遺症であるということもありますので主治医にも今後の見込みを聞いてみましょう。

まとめ

今回は肩の手術後の痛みの捉え方と対処法について解説いたしました。

痛みがあると不安になると思いますが、それでもこのような知識があると少しは気分的にも違うのではないかなと思います。

ここでは一般的な話になりますので、主治医の話を一番に聞いて、治療、リハビリをしていってください。

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