肩のリハビリと筋トレの違いと使い分けを専門医が解説

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歌島 大輔
歌島 大輔
スポーツ整形外科医師(非常勤)景翠会 金沢病院
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

今回は肩の一般的な知識の整理として知っておいていただきたいお話をします。

実際、肩を痛めたときにリハビリが必要と言われることがあると思いますが、筋トレはどうなのか?と思うことがあるのではないでしょうか。

言葉の概念としてはリハビリテーションと筋トレは別物でもあり、被っている部分もありというような印象ですが、それゆえ混同されたり、混乱の原因になっている気がします。

ということで、ここで整理しておきましょう。

こんにちは、肩を専門とするスポーツ整形外科医の歌島です。
本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

われわれ整形外科医も反省しないといけないケース

整形外科医「肩の周りに炎症があるね。だから動かすと痛いんですね。湿布とリハビリをしてください。」

患者さん「リハビリって何をすればいいんですか?」

整形外科医「そうですね、まずはインナーマッスルの筋トレをやりましょう。」

患者さん「はい!筋トレですね。ジムに行ってるので、ガンガンやります!」

 

・・・ 2週間後・・・・

 

患者さん「先生、ジムで筋トレしたら余計に肩が痛くなりました・・・」

整形外科医「どんな筋トレをしましたか?」

患者さん「ベンチプレストか懸垂とか・・・」

整形外科医「いやいや・・・インナーマッスルって言いませんでした?」

患者さん「えっ?」

 

なんて、ちょっと極端ではありますが、ありそうなケースですよね。

 

リハビリテーションとは「リ」(「Re」)がつくように取り戻す活動

まずリハビリ、つまりリハビリテーションですが、コトバの最初に「リ」つまり「Re」がつくとおり、「再び」とか「戻す」とかそんなニュアンスがある言葉です。

ケガや病気などで一時落ちてしまった関節や筋肉、その他身体の機能を取り戻すための活動。それがリハビリテーションです。

そう考えると、その中には筋力トレーニング、つまり筋トレが含まれておかしくないということもわかると思います。

筋力トレーニングは筋力を向上させるトレーニング全般

筋力トレーニングは言うまでもなく、筋肉の力、すなわち筋肉が収縮して関節が動く力を向上させるトレーニングのことを言います。

Sportsman with barbell. 

その中には筋肉を太く肥大させる目的のトレーニングもあれば、一瞬のパワーを上げるためのトレーニングもあり、やりかたが異なります。

こう考えると、筋力トレーニングの目的によってリハビリ目的の筋力トレーニングもあれば、ストレングスといって、スポーツパフォーマンスを上げるための強さを生み出す目的であればリハビリとは違いますよね。

当然リハビリの時には傷めている部位に対して、ちょうどいい加減というものが存在しますので、ガンガン筋トレ!ではなく、リハビリの中の一部分として筋トレがあるというイメージです。

肩のリハビリにおいて筋トレをするとき

さて、それでは肩のリハビリテーションにおいて筋トレをするときはどんなときでしょうか?

もちろん、ケースバイケースではありますが、どんな場面でも必要となりやすい代表的な2つのトレーニングをご紹介します。

肩の腱板筋トレーニング

まずは肩のインナーマッスルである腱板筋群のトレーニングです。

肩関節は非常に不安定な関節なので、それを安定化させる代表的な筋肉である腱板筋群は常にリハビリにおいて重要になってくる筋肉です。

多くの人において、上手く使えず、疲弊しているのが腱板筋群ですので、ほとんどルーチンワークとして腱板筋群のトレーニングを入れているところもあります。

こちらで詳しく解説しております。

肩のインナーマッスルの鍛え方 トレーニング動画で by専門医

2017.03.11

肩甲骨周囲筋の筋力トレーニング

もう一つ、口を酸っぱく言われることが多いのは肩甲骨の動き、可動性と安定性だろうと思います。

肩の支点としての安定性と肩の大きな動きをサポートする可動性の両面が求められる肩甲骨のその周囲の筋肉を鍛えていくことは非常に重要です。

こちらの記事もご参照ください。

肩甲骨周りの筋肉トレーニング 必須5つ+α 図と名称入り

2017.04.11

まとめ

今回はリハビリと筋トレという、ややもすると混同しがちな言葉について整理いたしました。僕ら整形外科医がしっかりとお伝えして、時間をかけてご指導できれば一番イイのですが、短い診療時間の中で言葉足らずになってしまうこともあります。

そんな中で言葉については一つ一つ敏感に「選んで」、「受け取って」ということで、いいコミュニケーションをとりながら、いい治療ができればいいなと思っています。

少しでも参考になりましたら幸いです。

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