肩甲骨の筋トレはこの5つで十分 by専門医

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歌島 大輔
歌島 大輔
スポーツ整形外科医師(非常勤)景翠会 金沢病院
スポーツ整形外科専門医師(川崎市立井田病院・景翠会 金沢病院・さくら通り整形外科 各非常勤医師)として外来診療・手術を行っている。ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

今回は肩甲骨の筋トレ、つまり筋力トレーニングとしてまず押さえるべき必須の5種目を解説いたします。

肩甲骨の可動性アップ、安定性アップは肩や肘の障害予防においても、また、上肢を使うスポーツのパフォーマンスアップにも非常に重要です。

肩甲骨を動かす筋肉について理解した上でしっかりとトレーニングを継続すれば安定した、いい肩甲骨の動きが獲得できるはずです。

こんにちは、肩を専門とするスポーツ整形外科医の歌島です。
本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

 

肩甲骨周囲の筋肉をおさらい

肩甲骨周りの筋肉の役割

肩甲骨の動く範囲、強さ、安定性の重要性をご理解いただけたかと思いますが、そのために最も重要なのは肩甲骨周りの筋肉の強さと言えます。

その主役と言える3つの筋肉について解説してまいります。

僧帽筋(そうぼうきん)

画像引用元:プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器 第一版 医学書院

まず肩甲骨にくっつく筋肉としては最大の筋肉である僧帽筋です。肩甲骨を動かす筋肉の中でも表層にあり、アウターマッスルという分類に入ります。それゆえ、大きな力を発揮する筋肉になります。

大雑把に言えば、背骨と肩甲骨を広範囲につなぐ筋肉と言えます。

僧帽筋はこれ単体で考えるより、3つにわけて考えことが多いです。それは、

  • 上部線維
  • 中部線維
  • 下部線維

です。

上中下ですね。

それはそのまま筋線維の走っている位置を表しているわけですが、位置、走り方が筋肉の機能(はたらき)を決めますから、働き自体が違うということです。

まず上部線維ですが、これが僧帽筋の一番一般的なイメージと言えます。首から肩にかけての盛り上がった筋肉です。

これは肩すくめ、つまり肩甲骨を上方回旋+挙上する筋肉の中心です。

次に中部線維ですが、これは肩甲骨を内転、つまり、背骨に引きつける働きがあります。

そして、下部線維ですが、これは肩甲骨を下制+内転+上方回旋という役割です。

この3つの線維がいっぺんに働くと、肩甲骨を下内側へ移動させ、20°くらい上方回旋すると言われていて、これは重いものを持ち上げる時などに大切な安定化の動きと言われています。

菱形筋(りょうけいきん)

画像引用元:プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器 第一版 医学書院

菱形筋僧帽筋の中部線維のより深いところを走るインナーマッスルです。肩甲骨を背骨側、つまり内側に引き寄せる筋肉として安定化にこれも貢献してくれています。

前鋸筋(ぜんきょきん)

画像引用元:プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器 第一版 医学書院

前鋸筋は肩甲骨と肋骨をつなぐ筋肉でインナーマッスルの最たるものと言ってもいいです。

役割はシンプルに言えば、肩甲骨を肋骨に引きつけておくということで、非常に安定化に貢献している筋肉です。

特に僧帽筋や菱形筋が、肩甲骨を内側に、背骨側に引き寄せる働きがあるのに対して、その逆で肋骨に沿って外側に肩甲骨を移動させつつ、安定させるという働きは前鋸筋特有です。肩甲骨の可動性、安定性ともに非常に大切な役割を果たしていると言えます。

前鋸筋が働かないと前方の壁を力を入れて押したときに肩甲骨が安定できないので浮き上がってきてしまう、翼状肩甲という現象が起こります。

画像引用元:肩関節外科の要点と盲点 (整形外科Knack & Pitfalls)第1版 文光堂

 

肩甲骨の筋トレ 必須の5つ

それでは肩甲骨の筋トレとして必須の5種目をご紹介いたします。肩甲骨の筋肉はアウターマッスルである僧帽筋も含めて、安定化と大きく動かせることの2点が重要で、ものすごく重いバーベルのような強い負荷は必要ありません。

大きくゆっくり安定的に動かすということを意識してやりましょう。そして、解剖学的に鍛えている自分の筋肉がどこにあるのかを把握した上で、トレーニングにおいてその筋肉が徐々に「熱く」なるのを感じましょう。

CAT

まずいろんな記事で紹介していますが、CATというトレーニングです。ネコみたいに背中を丸めたり、逆に反らしたりするというトレーニングですが、

これは肩甲骨の内転・外転をできるだけ大きく動かすということを目的にしています。

注意点は背骨、腰を反らして丸めてということではないということです。
肩甲骨を思いっきり引き寄せて(内転)、思いっきり外側、前方に拡げて(外転)という動きの結果として、背中が沿って、丸まってという繰り返し動作になります。

肩すくめトレーニング

これはシンプルに肩をすくめるトレーニングです。シュラッグという名前でウエイトリフターにはなじみの深いトレーニングですね。僧帽筋の上部線維を鍛えるトレーニングです。

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僧帽筋はアウターマッスルですから、負荷をどんどん上げていけば、筋肥大、筋力向上はどんどん進みます。ボディービルダーの首から肩にかけての盛り上がりはスゴいですよね。

ただ、多くのスポーツや日常生活において、そのレベルの筋肥大は必要ありません。それどころか、肩の動きの妨げになりかねませんので、一般的には特に大きな負荷はかけず、大きくゆっくり動かすということだけ意識してやってもらうのがいいかと思います。

僧帽筋下部線維トレーニング

僧帽筋下部線維のトレーニングとしては、うつぶせに寝て、肩を挙上した状態で肩甲骨を内側に引き寄せるという動きです。肩甲骨を引き寄せることによって肘が上がるような動きをゆっくり大きくやるということです。

前鋸筋トレーニング

前鋸筋のトレーニングとしては、このように仰向けに寝て、ダンベルを持って肘伸ばして、真上に腕を持っていき、そのまま肩甲骨だけを動かして、ダンベルを真上に持ち上げるというトレーニングです。

菱形筋トレーニング

菱形筋のトレーニングはうつぶせになって、肩甲骨だけを内側に引き寄せるようにゆっくり、できるだけ大きく動かすということをやります。

 

まとめ

今回は肩甲骨周囲の筋肉を鍛えるトレーニングとして基本的な5つを解説いたしました。

何度も言っていますが、肩甲骨は安定して大きく動くということが大切ですので、その意識でトレーニングしていきましょう。

 

少しでも参考になりましたら幸いです。

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